台湾シリーズの掉尾を飾るのは「蛇目蝶」の仲間です。
日本でジャノメチョウの仲間というと地味な種ばかり
ですが、
表翅が紫色に輝く「紫蛇目蝶(ルリモンジャノメ)」が
生息しています。
後翅周辺の白い点の模様より
上が雄(不鮮明)、下が雌(鮮明)と思われます。
紫の輝きは、構造色のようで光の当たり方によりこの
ように黒く沈んで写る場合が多いです。
裏翅は地味で雌雄の区別は難しいです。
裏翅外周部が広く白っぽいことよりこの2個体は
低温期型です。
年末年始の台湾南部で一番見かけたジャノメチョウの
仲間は「切翅単環蝶(キレバヒトツメジャノメ)」です。
前翅の先端が刃物で切り落としたように見えるので、他
のジャノメチョウと容易に見分けられます。
通常期型は裏翅にも蛇の目紋が並んでいるので上の2個体
は明らかに低温期型です。
表翅の模様は、通常期型、低温期型あまり差異がなさそうです。
「台湾波紋蛇目蝶(ウラナミジャノメ)」は日本に生息して
いるウラナミジャノメと同種のようです。上手く飛び立ちを
撮りこめました。
翅の形状が丸っこく、前翅の先端が切れていないことより
前掲のキレバヒトツメジャノメと異なっていることが直ぐ
分かります。但し、低温期型で裏翅の模様が不鮮明なので
良く似た2種が台湾南部に生息していることより、この蝶
の同定は迷いました。
IIさんの紹介により台湾の蝶に詳しい岡崎市のSさん、
さらに「台湾蝴蝶大図鑑」の著者の林春吉さんに助言をいただき
「曲紋蛇目蝶(ヒメヒトツメジャノメ)」低温期型のようです。
裏翅の模様が鮮明なので、この個体は
「曲紋蛇目蝶(ヒメヒトツメジャノメ)」通常期型です。
「曲紋蛇目蝶(ヒメヒトツメジャノメ)」はこのような
薄暗い環境を飛び回っています。
2頭飛んでいるのが分かりますか?
「雌褐蔭蝶(メスチャヒカゲ)」は、雌の表翅が鮮やかに
朱く見えるので撮影にチャレンジしてみました。
残念ながらそれを撮りこむことが叶いませんでした。
昨年秋に埼玉県内で複数頭観察出来た
「黒樹蔭蝶(クロコノマチョウ)」の飛翔シーンが
写せました。
八重山諸島では数が少ない「玉帯蔭蝶(シロオビヒカゲ)」
ですが、台湾南部では複数頭観察&表翅撮影叶いました。
in2017.12.29~2018.01.02墾丁~霧台~高雄市~台南市おわり
今回は、
蝶友ISさんの大親友かつ台湾の蝶の大先生林春吉さんのご紹介で、
地元のJさんご家族、RHHさんにご案内頂いたおかげで、想定外の
大成果となりました。
更に、蝶ブログ仲間の方々の貴重な情報、同行されたIIさん、
有難うございました。
最後に台湾の蝶について特に参考にした情報は
参考文献
「台湾蝴蝶大図鑑」林春吉・蘇錦平 合著
「台湾賞蝶365 春・夏篇」林春吉 著
「台湾賞蝶365 秋・冬篇」林春吉 著
参考Hp
「台湾の蝶」杉坂美典
「台湾の蝶」FANSEAB
ブログ
「OTTOの蝶々ブログ」OTTO
「徒然なるままに」さっちゃん
です。
台湾遠征を計画される方はぜひ参考にしてください。
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埼玉県さいたま市「見沼田んぼ」の越冬蝶と新蝶の本日まで
の状況は以上です。